とりまね第二号助成者キックオフレポート公開!

とりまね第二号助成者キックオフレポート公開!

とりまね助成第二号の鳥取西高校人文科学部グローバル班の皆さんのチャレンジ記事が出来ました。観光甲子園にかける思いをぜひ最後までご覧ください。

 

はじめに

 はじめまして。鳥取西高校人文科学部グローバル班です。私達は、グローバルやローカルな分野を中心に、自分たちがやりたいと思ったことに取り組んでおり、現在は、観光甲子園に参加しています。

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鳥取西高校人文科学部グローバル班の3人

観光甲子園とは、観光を通して、地域課題を解決するための事業をSDGs思考で構想する大会です。

観光甲子園(公式サイトへ)

この大会で私たちは、「第二のふるさとづくり」に着目しました。「第二のふるさと」とは、自分が生まれ育った場所とは別の、何度も訪れることなどにより、愛着をもった土地のことを指します。私たちは、観光を通して、訪れた人に実家のように安心できる「新たな居場所」を鳥取に持ってほしい。できれば、鳥取県の関係人口として、移住に限らず様々な形で鳥取に関わってほしい。そしてそれらを通して、過疎化などの鳥取の課題解決に貢献したい、という目的のもと、観光プランを制作しています。

 

観光プランについて

 プランは都会の若者を対象に、春・夏・秋・冬の年4回実施し、1年を通してらっきょうの栽培を行います。そして鳥取の四季折々の魅力を感じてもらうとともに、リピーターとなってもらうことを目的とします。そこでは、先程も述べた通り、定期的に鳥取に訪れることで、実家のような安心感を感じてもらうとともに、鳥取の課題である人口減少の解決に結びつくことを目指します。

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 この観光プランのポイントは、「1年を通したらっきょうの栽培」「公共交通を用いた観光」そして「都会と鳥取の抱える課題の観光を通した解決」の3点です。らっきょう栽培については、年間を通した栽培により、季節ごとに変わる花や農作業の違いを感じながら、鳥取の四季の変化を楽しんでもらいたいです。公共交通を用いた観光では、公共交通機関が乏しい鳥取の課題を逆手に取り、都会では珍しい自動改札のない汽車や本数が少なすぎるバスを体験してもらいます。そしてプラン全体を通して、都会の抱える「帰省先を持たない若者」の課題と鳥取の抱える「社会減」の両方を解決する、win-winの関係を築いていきたいです。

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取材先のらっきょう畑

 

 

観光甲子園に参加したきっかけ

ここからは、私達がなぜ観光甲子園に参加しようと思ったか3つのポイントで説明します。

 

①鳥取のマイナスポイントをプラスに変えたい (2年 N.H)

 私は、人混みが苦手です。時々他県に行くと、人の多さに疲れ切った顔をして町中を歩いていると言われます。なので、市街地でさえ人が少なく、自分のペースでのんびり過ごせる鳥取県のことが好きです。しかし、過疎化やそれに伴う人手不足などの問題は、鳥取県の課題としてよくニュースで取り上げられたりします。そこで、「鳥取県のマイナスポイントと考えられている課題を、どうにかして魅力に変えられないだろうか」と思い、観光甲子園でそれを形にできるのではないかと考え、参加を決めました。

 

②鳥取のことをもっと知りたい (2年 Y.S)

 私は小学生の頃から、学校で過疎化などの鳥取県の課題について学んできました。しかし、それらの問題は学校で学ぶにとどまり、なかなか実行に移せないことに物足りなさを感じていました。そこで、高校1年生のときに鳥取市中心部に関する課題研究を行ってみました。課題研究を通して、鳥取市出身の私でも意外と鳥取について知らないことが多いということ、もっと鳥取のことを知りたいと思うようになりました。自分の興味をもっと深めたい、そしてそれを通して地元の課題解決に貢献したいという思いから、観光甲子園に参加することを決めました。

 

③自分の将来について学びを深めたい (2年 Y.M)

 私は、「気がつけば写真を撮っていた」というほど、小さい頃から写真や動画を撮るのが好きでした。小学生の頃は、自分のペットの写真を撮っていましたが、だんだんと風景写真も撮り始めました。ちなみに、今はマイカメラを2台持っています。そんな中、高校1年生で出会ったのが「観光映像」という分野。観光映像とは、地域の観光を活性化させるために写真や動画を撮ってSNSに上げるなど、「映像を使ったまちのPR」を考える分野です。そこから観光分野に興味をもち、現在は観光について学べる大学に進学したいと考えています。観光甲子園には、自分の興味のある観光分野について考えを深められるのではないか、と思い参加しました。

 

 

これまでの活動について

 観光甲子園の予選に向け、6月頃から、らっきょう・梨農家の方や市役所、神社・祭の関係者の方へのインタビューや文献調査を開始し、7月末に調査でわかったことやプラン案をまとめた予選レポートを提出しました。その結果、無事予選を突破し、準決勝に進むことができました。

 8月からは、さらに調査をし、プランをより具体化してきました。その過程で、一度実際のルートを試したいと考え、11月3・4日に、実現可能性を探るべく、四季のうち秋のプランを実証することにしました。プランを立てるにあたって、観光地を訪れるだけの、受け身の観光にしないこと、訪れる側と受け入れる側の負担の差を大きくしないことを大切にしてきました。プランの作成者でなくても能動性を発揮できるかの参考にするため、この実証ではプランを立てた私達3人以外に、鳥取西高等学校の生徒2人にも体験してもらい、新しい視点からの考えを取り入れる予定です。「とりまね」からいただく助成金は、主にこの実証のために使わせていただきます。

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梨農家さんへの取材の様子(7月)

 

 

終わりに

最後に、このチャレンジに対する部員のコメントを紹介させていただきます。

 

これまで観光甲子園の取材を進める中で、課題解決のためにたくさんの人が取り組みを行っていることを知りました。私自身もそのような方々からいろんなアイデアを学び、鳥取県の魅力や課題解決に向けて自分の考えを深めていきたいです。(N.H)

 

私はこれまで、「鳥取は田舎で不便だ」というようなネガティブなイメージを持っていましたが、観光甲子園に向けた調査や取材、アイディアを考える中で、今まで気づかなかった鳥取の魅力を発見することができました。今後も鳥取県の良さを広めるとともに、地域課題の解決に向けて行動していきたいです。(Y.M)

 

私は観光甲子園の調査や取材の中で、鳥取が人口減少やインフラの整備など諸所の課題解決のために行う取り組みを知ったり、農業や祭など幅広い分野で活動する方々と会話したりすることで身近でありながらよく知らなかったことを学ぶことができました。今後も鳥取のことを知って自分にできることをしていきたいです。(Y.S)

 

 

 

以上、鳥取西高校人文科学部グローバル班の皆さんのチャレンジ記事でした。
とっとりコミュニティ財団では思いの詰まったチャレンジを今後も伴走支援していきます。
何かやりたい、でもまだ形にできていない「モヤモヤ」の段階でも、相談お受けしています。ぜひエントリー、問い合わせお待ちしています。